三ヶ月ほど机の上にあって、時々手を入れていた人です。
これはふたつめで、最初の一つは去年のこの人↓
文字通り絵が立ち上がるのがなんだか楽しい。
本に挟むと栞になるし、彼らが文字の中を旅しているようにも見える。
最初はただのペンの試し描きだったのが、人の形をとるようになりました。
またこういうこと以外に使いようがない半端な紙がたくさんあるのです。
制作に使う紙はロールで買っています。
一本の幅が1メートル以上、長さが10メートルもあって、カット紙を買うよりも安く、サイズをいかようにも取れます。一本でもかなり重い。
ただとても固くぎゅうぎゅうに巻いてあり、平らに直さないと使いづらいので、まずは適当にA4サイズよりちょっと大きめにざっくり切って重ね、ボードで挟んで紙の反りを取ります。
絵を描く時はさらに絵のサイズに合わせて切るので、半端な短冊状の紙がたくさんできます。
それをペンやインクの試し描きに使っているのですが、ただぐるぐる線を引くだけでは味気ないので、そこにうっすら人の形を描いて、ずっと机上においておき、ペンの調子を整えるついでに少しずつ描き足していって一体にしています。
今はおじいさんを描いています。ディスプレイなどに立てかけてあると、なんだか妙に存在感がある。
子どもの頃、ソフトビニール製で中が空洞の女の子らしい人形が苦手でした。
友達に貸してもらって一緒に遊ぶのは楽しいのだけど、自分で持っていたくなかった。
だから綿の詰まったぬいぐるみや、合体ロボットのプラスチックの重たくて固いおもちゃをがちゃがちゃいわせて遊んでいました。
ある日の午後、一つ年上の男の子の友達と、その子の弟とその子達の家で遊んでいて、ぬいぐるみもロボットもなかったのか飽きたのか、その子が画用紙に絵を描いて切り抜いて紙人形を作って遊ぼうと言い出しました。
私はどうせいかにも子供の手作りの、出来の良くない人形になるだろうなと思ったのだけど、やってみたらすごく楽しくて夢中になりました。
なんでも自由に描いて切って無限にアイテムが作れたし、絵の拙さや紙がペラペラなのがまったく気にならず、むしろとても自由で豊かな気がした。
日が暮れていく窓の外を時折見ては、一瞬一瞬が惜しくなるくらいに楽しかった。
でも二度目の紙人形遊びはそんなに盛り上がらなかったし、その後その子は他の遊びで他の友だちを作ってまったく遊んでくれなくなったので、紙人形遊びどころかなにもかも疎遠になった。
ということを思い出しました。あの子も元気でやっているだろうか。
本年も大変お世話になりありがとうございました。
良いお年をお迎えください。
このところ重めの絵を描くことが多く(重めの絵も描いていてとても楽しいのですが)、反動で明るい絵を描きたくなりました。
この太い線はガラスペンで引いています。
ガラスペンは見た目がとても美しいので、画材というよりは、その物を楽しむ筆記具だと思っていました。
しかし実際使ってみると線がとても引きやすく実用性を感じます。
太い線で描かれたイラストレーションにずっと憧れていたのですが、直感的に太い線が引ける画材が見つからず、いろいろと試行錯誤していました。
例えばラピッドグラフの2.0は、紙に当てる角度を一定に保つ必要があるようでうまく扱えず(廃番になったようです)、ペン先が丸いカリグラフィーペンは持ち方が悪いのか指の関節に負担がかかる気がしてしっくりきませんでした。
(仕事で太線で描く時は、ラピッドグラフ(0.1)で太線の表面を縁取って中を塗る、という、とても手間のかかる方法を取っていました。)
ある時偶然Instagramでガラスペンでの作画の動画を見て、思っていたよりもずっと流麗な線が引けることに驚きました。
さっそく取り寄せてて使ってみたところ、ガラスペンは金属のペンと違い、反動が少なく、適度に線の表面が揺れるところが気に入りました。
あとは相性のいいインクを見つけること、たくさん線を引くことでもう少しよくなりそうな手応えがあります。
作品として取り組んでいる絵とは少し毛色が違いますが、技法や画材をテストするために描いている絵や、その場の思いつきで描く絵があります。
これまでそういった絵はSNSに投稿していたのですが、ブログにもまとめを載せることにしました。
SNSは気軽に投稿できて、リアクションも頂けるので、励みになっていましたし、プラットフォームがユーザの情報をビジネスに利用しているのもわかっていたのですが、投稿画像がAIの学習素材にされるというのを知って、SNSを気楽に利用する気分ではなくなりました。
SNSの投稿画像には「Glaze」を使うことにして、らくがきはテイストがバラバラなのでアーカイブしづらいのですが、せめて自サイトのブログにまとめておきたいと思います。
手間はかかるけど頑張ります。
オニオオハシ
マスキングインクのテストのために描きました。
私の使っている水彩紙では、広範囲に塗布すると、剥がす時に紙の表面ごとビリビリに剥げてしまうので、
マスクするギリギリまで紙とマスキングテープで多い、マスキングインクを使う範囲をなるべく少なくしておく、という方法がよさそうです。
音楽好きのペンギン
太線のテストのために描きました。
中高生の頃はタワーレコードのショッパーに憧れていました。
今月は2点。どちらも鳥でした。
言葉にするのが難しいことも、どこかで開放できればいいのに。
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ホットワイン。
去年の秋の終わり頃に描きました。
その頃、寝る前にスパイスやリキュールをいろいろと入れたホットワインを作ることにはまっていました。
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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
巳年なので、蛇を描きました。
去年よりはずっとかわいい。
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『悪だくみの顔』
『おっとり』
『げっ泣いてる』
photoshop + instagram で投稿したラフです。
ざっくりとした雰囲気がわりと気に入っています。
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「イタリア映画祭2012」、もうひとつは「錆び」
これはちょっと怖くて重い話でした。おもしろかった。
ドットーレの唸り声ともつかない鼻歌に寒気を感じました。
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今年は「イタリア映画祭2012」で映画を2本見ました。
ひとつは「バッグにはクリプトナイト」
ペッピーノ少年の元に駆けつけるジェンナーロ・スーパーマン冴えなくてすてき。
登場人物はみんな好きでした。かわいそうなヒヨコたちも含めて。
字幕も「家族割」や「胸キュンだぜ」とかのチョイスがおもしろかったです。
海辺のシーン。
「こんなとこに呼び出すなよ、場所を考えろよ。」
とブツブツ言いながら息を切らしてやってくるスーパーマン。
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