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絵と意匠

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I makin' rough !

Colorの記事

2023年9月のらくがき

このところ重めの絵を描くことが多く(重めの絵も描いていてとても楽しいのですが)、反動で明るい絵を描きたくなりました。

イラストレーション「Happy weekend」
イラストレーション「Happy weekend」

この太い線はガラスペンで引いています。
ガラスペンは見た目がとても美しいので、画材というよりは、その物を楽しむ筆記具だと思っていました。
しかし実際使ってみると線がとても引きやすく実用性を感じます。

太い線で描かれたイラストレーションにずっと憧れていたのですが、直感的に太い線が引ける画材が見つからず、いろいろと試行錯誤していました。

例えばラピッドグラフの2.0は、紙に当てる角度を一定に保つ必要があるようでうまく扱えず(廃番になったようです)、ペン先が丸いカリグラフィーペンは持ち方が悪いのか指の関節に負担がかかる気がしてしっくりきませんでした。

(仕事で太線で描く時は、ラピッドグラフ(0.1)で太線の表面を縁取って中を塗る、という、とても手間のかかる方法を取っていました。)

ある時偶然Instagramでガラスペンでの作画の動画を見て、思っていたよりもずっと流麗な線が引けることに驚きました。
さっそく取り寄せてて使ってみたところ、ガラスペンは金属のペンと違い、反動が少なく、適度に線の表面が揺れるところが気に入りました。
あとは相性のいいインクを見つけること、たくさん線を引くことでもう少しよくなりそうな手応えがあります。

イラストレーション「Happy weekend 2」
イラストレーション「Happy weekend 2」

2023年5月のらくがき

作品として取り組んでいる絵とは少し毛色が違いますが、技法や画材をテストするために描いている絵や、その場の思いつきで描く絵があります。
これまでそういった絵はSNSに投稿していたのですが、ブログにもまとめを載せることにしました。

SNSは気軽に投稿できて、リアクションも頂けるので、励みになっていましたし、プラットフォームがユーザの情報をビジネスに利用しているのもわかっていたのですが、投稿画像がAIの学習素材にされるというのを知って、SNSを気楽に利用する気分ではなくなりました。

SNSの投稿画像には「Glaze」を使うことにして、らくがきはテイストがバラバラなのでアーカイブしづらいのですが、せめて自サイトのブログにまとめておきたいと思います。
手間はかかるけど頑張ります。


オニオオハシ

マスキングインクのテストのために描きました。
私の使っている水彩紙では、広範囲に塗布すると、剥がす時に紙の表面ごとビリビリに剥げてしまうので、 マスクするギリギリまで紙とマスキングテープで多い、マスキングインクを使う範囲をなるべく少なくしておく、という方法がよさそうです。

イラストレーション「オニオオハシ」
イラストレーション「オニオオハシ」

音楽好きのペンギン

太線のテストのために描きました。
中高生の頃はタワーレコードのショッパーに憧れていました。

イラストレーション「音楽好きのペンギン」
イラストレーション「音楽好きのペンギン」

今月は2点。どちらも鳥でした。

まいまい堂個展「青い時」

まいまい堂個展「青い時」DM

10月28日から11月2日まで、表参道のOPA galleryで個展「青い時」を開催します。
自主制作と仕事で制作したイラストレーションを展示します。

ここ数年にわたる「青い時」に、
あまり明るくない気分で描いた自主制作と
青い闘志を燃やす気分で描いた仕事の絵を並べます。

剣客、精霊、女性、子ども、ホラーと多岐にわたる展示になりそうですが、
どの絵も丁寧に描いたので、揃った景色を私自身見てみたいと思っています。

まだまだ大変な時期が続きそうですが、お楽しみ頂けたらとても嬉しいです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

まいまい堂個展「青い時」
2022年10月28日(金)〜11月2日(水)
11時から19時(最終日は17時まで)
在廊情報はTwitterをご確認下さい


OPA gallery
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-1-23-1F
TEL 03-5785-2646
表参道駅A2,A3出口徒歩5分

DMは今回も同期の狩野茜さんが本当にすてきに作って下さいました!
表面のタイトルロゴ周りの罫は↓「山あり谷あり」ということで、と言うので大笑いしました。

まいまい堂個展「青い時」DM 表面

まいまい堂個展「夜想曲集」

まいまい堂個展「夜想曲集」DM 11月に表参道のOPA galleryで個展「夜想曲集」を開きます。 今回の展示では、これまで描いてきたロットリングのモノクロームの線画に、カラーインクで色を加え、カラーの絵の制作に取り組みました。 夜の世界の仄暗い中に、ひっそりと息づくひとたちを描きました。 お越し頂けると幸いです。
まいまい堂個展 「夜想曲集」 2018年11月2日(金)〜7日(水) 11時から19時(最終日は17時まで) オープニングパーティー 初日 18時から20時 在廊情報はTwitterをご確認下さい
OPA gallery 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前4-1-23-1F TEL 03-5785-2646 表参道駅A2,A3出口徒歩5分
DMは今年のCRAWLのDMとポスターのデザインをして下さった専門学校同期の狩野茜さんが、とってもすてきに作って下さいました。嬉しいなぁ。
DMは仕事に帰りなどに配布をお願いして周っているところなのですが、現在はOPAさんを始め、 青山のタンバリンギャラリー様 原宿のギャラリー ルモンド様 桜上水のメガネコーヒー様 に置いて頂きました。 皆さま快くお引き受け下さり、また励まして頂いてとても嬉しかったです。 このコーナーは随時更新いたします。 まいまい堂個展「夜想曲集」DM 表
この展示のメインビジュアルのイラストは「始まりの終わり」というタイトルをつけました。 花の森を出て舞台に出てしまった女の子の戸惑う感じ、思春期の居心地の悪さをテーマに描きました。 始まりの終わり 9778

イタリア語のことわざ、慣用句小図鑑

グループ展CRAWL VOL.16「図鑑」に、DM原画と「イタリア語のことわざ、慣用句小図鑑 」を7点出品しました。 展示会場に掲示したキャプションと合わせてご紹介します。 Fidarsi è bene, non fidarsi è meglio. Fidarsi è bene, non fidarsi è meglio. 意味:信じるのはよいこと、信じないのはもっとよいこと
明るく陽気なイメージからは意外に思われるかもしれませんが、イタリアの人たちの冷静な物の見方を感じさせることわざだと思います。 話は少しそれますが、イタリア語にはfurbo(フルボ)という形容詞があります。辞書には「抜け目ない、ずる賢い」という意味が最初に書かれていますが、悪いだけの意味ではなく「賢い」「目端が利く」など肯定的な意味で使われることもあります。 このことわざに話を戻しますと、人でも物でも思想でも、対象を盲目的に信じるのはとても危険な事です。 しかし全てを委ねてしまえば、判断を任せる楽さや、一体感から高揚感を感じるなど、快感も多くあるのだろうと思います。 いつの間にか流されて、気づかないうちにそういう状態に陥ってしまうことはないと言い切る自信は私にはありません。 それでも、いきなり独立独歩の賢人になるのは難しいとしても、できるかぎりfurboに生きていけたらと思います。 Chi trova un amico trova un tesoro. Chi trova un amico trova un tesoro. 意味:友だちを見つけた人は宝物を見つけたのと同然
「信じるのはよいこと、信じないのはもっとよいこと」…とはいうものの、やっぱり人生それだけではありません。 あたたかくてシンプルで、とてもすてきなことわざです。 Finché c'è vita c'è speranza. Finché c’è vita c’è speranza. 意味:生きている限り、望みあり
説明は不要のことわざです。 Meglio tardi che mai. 意味:遅くともしないよりまし
Meglio poco che niente(ちょっとでもないよりまし)とあわせて、生活、制作における我がモットーであります。 この言葉から思い出す思い出話をひとつさせてください。去年休暇で行ったローマでバスと地下鉄のストライキがありました。 当日に決行を知ったので、一時間以上走ってイタリア語学校に行かなくてはならなくなってだいぶ焦りましたし、放課後に重い荷物を持って徒歩のみで市内を観光するのは大変でした(ローマは丘の街なので坂だらけなんです…)が、行使できる権利のひとつとして平然とストライキを受け入れている街を見ることができたのは、とてもよい経験でした。 ローマの先生に聞いた話によると、「8時から5時までがストライキで、その間地下鉄はすべて運休になるものの、バスは動かしたい運転手は動かしてもいい事になっていて(地下鉄と違って一人でも動かせるから)、ストライキの間でも時々来るよ」とのことでした。 3時まで粘って観光したものの、さすがに疲れて諦めてバスを待つことにしました。待つ間、あまりにこのふたつのことわざ通りのシチュエーションなので、いかにもへっぽこ道中だなぁとしみじみおかしく感じました。一時間以上待って満員のバスが来た時はとても嬉しかったです。 Essere buono come il pane Essere buono come il pane 意味:根っからの善人、心底温和な
直訳は「パンのようによい」、本当にとてもいい人を表現する時に使う慣用句です。 この言葉を知った時、「炊きたてのごはん」を連想しました。 あたたかくて、やわらかくて、豊かで、おいしい。 イタリア語のpaneには様々な意味があるので、勝手にごはんに置き換えた理解は浅薄でよくないと思うのですが、この言葉を目にするたびに、つい炊飯器を開けて湯気と香りの立つところを想像してしまい、あぁ、もうそれは本当に善い人だろうなぁと思ってしまいます。 In bocca al lupo! In bocca al lupo! 意味:幸運を祈るよ!がんばって!
これはことわざではなく、なにかに挑む人に対してかける言葉です。 直訳は「狼の口の中へ!」。言われた人は「Crepi ( il lupo ) !(くたばれ(狼)!)」と応じます。 大きな仕事の前や、イタリアにひとりで行く前などに先生がこう言って励ましてくれるので、その度に元気よく「狼くたばれ!」と答えては、不思議なやり取りだなぁと思っているのですが、どんな困難にぶち当たってもなにがなんでもやり遂げて生還してやるぜ!と気合いも入るので好きな言葉です。 Il diavolo non è così brutto come lo si dipinge. Il diavolo non è così brutto come lo si dipinge. 意味:心配事も実際は思っている程ひどくはない
直訳は「悪魔は、描かれているほど醜くはない」なので、描かれている美形の悪魔を描きました。 心配性よけのお守りとしてこのことわざを会社のデスクに貼っています。
このシリーズは線画を描いてからPhotoshopで着色しています。 DM原画はペンとカラーインクでしっかり描いたので、逆に制作時間をできるだけ短縮することを目的にしました。 私の趣味のひとつがイタリア語の学習なのですが、その学習を通して知ったおもしろいことわざや言い回しをテーマに、直訳したシチュエーションをそのまま描いたり、ことわざから思いついたシーンを絵にしたりしています。一応ラフの時点でイタリア人の先生のチェックを受けています。 思いついたのを少し捏ねただけで描いているので、打率があまり高くないというのが課題ですが、これも数を重ねて確度を上げるしかありません。 9785、9784、9783、9782、9781、9780、9779

アンダーカレント

アンダーカレント 暗闇の中、探しものをしている女の子の絵を描きました。 アンダーカレントとは『(表面には現われない) 暗流』という意味になるそうです。 underとcurrentという、よく使う単語の組み合わせで、意味を知ると奥深く、いろいろなことを想像させる言葉だなと思ってタイトルにしました。 初期のラフを見ると「この暗闘の辻褄がそう単純に合うとは思えない」と書いてあって、だいぶこじらせているなぁと思いました。 アンダーカレント-1 アンダーカレント-2 アンダーカレント-3 以下どうでもいい設定ですが、(テキスト選択で読めます) 主人公は探しものをして、地下の水に沈んだ図書館をさまよっています。行き止まりにはピンクの壁に「HAPPY END?」と書いてあり、主人公は怒るんだと思います。 青い鳥の羽が何枚か落ちていて、幸せ(の青い鳥)がそばにあることを暗示していますが、羽の持ち主は怪物のような大きな影を落としています。鳥かごに入りそうには思えません。 9786

CRAWL VOL.16 「図鑑」のメインビジュアルを担当しました

DM CRAWL VOL.16 「図鑑」イラストレーション 毎年参加しているグループ展CRAWLの今年のメインビジュアルを担当しました。テーマは「図鑑」です。 かっこいいデザインは同期の狩野茜さんにお願いしました! DM CRAWL VOL.16 「図鑑」 CRAWLのメインビジュアルは明るいものが多いのですが、「図鑑」という伝統的なイラストレーションのメディアがテーマということもあり、博物趣味を暴走させた仄暗い書斎を舞台にしました。 図鑑はハンディ版以外は、大抵大きく、重く、室内で閲覧されること、室内にありながら未知の世界を見せてくれる、精密な図版入りの本であることを念頭に置き、素晴らしい図鑑を眺めるならどんな舞台がワクワクするか、眺めて空想をたくましくするのはどんな人か、その人に絵を見る人が共感できるかをアイデアの中心にしました。 たくさんの物が置かれながらも、ごちゃごちゃし過ぎないように、左右対称の構図、整理された配色を心がけました。 CRAWL VOL.16 「図鑑」 会期:2018年8月15日(水)~19日(日) 会場:目黒区民ギャラリー CRAWL » CRAWL VOL.16 「図鑑」 9787

熱いストーブ

熱いストーブ 目つきのよくないうさぎの絵を描きました。 最初は極上のおやつタイムにも、どうしょうもなく嫌なことを思い出してしまう、という場面(だったのですが、塗っているうちにそういう表情はなくなってしまいました)。 そういう背景があったので、作業のBGVにしているアドベンチャー・タイムの中で、キャロルという女の子が「自分の悩みを思い出すと熱いストーブに触ったみたいになる」と言っていたのを聞き、どこでもみんな同じだなと感じたので、この絵のことは「熱いストーブ」と呼んでいます。 ストーブはどこにも描いていないので、もっといいタイトルが思いついたら変えようと思っています。 それから、長くモノクロで描いてきましたが、次の展示まではカラーに取り組みます。 塗り方は10年以上前に編み出したもの、ベースはこれまでと同じ線で描いています。 9788

「装画の仕事」展に参加しています

gallery DAZZLEで開催される「装画の仕事」展に参加しております。 私は「鬼の家」の装画を出品しております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
DM-装画の仕事展 イラストレーターの装画の仕事、39冊の装画と書籍を展示します。 会期:2018年4月03日(火)~ 13日(金)(月曜休廊) 時間:12:00~19:00(最終日17:00まで) オープニングパーティ:4月3日(火)18:00~20:00 会場:gallery DAZZLE 詳細:「装画の仕事」展 gallery DAZZLE

Felice anno nuovo 2018

年賀状 2018 年賀状 ご挨拶がすっかり遅くなりました。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 年賀状は椿をデザインしました。オフセットと活版印刷で刷っています。 9803

バスカヴィル家の犬

バスカヴィル家の犬1 バスカヴィル家の犬2 バスカヴィル家の犬をテーマに描きました。 コンペの応募作品です。一次選考は通過しましたが、それ以上は及びませんでした。 次も頑張ります。 9805, 9804

『鬼の家』の装画を担当させて頂きました

『鬼の家』装幀 9月15日に刊行された花房観音先生の『鬼の家』(KADOKAWA)の装画を担当させて頂きました。 京都のある屋敷が舞台の連作集です。妖しくて怖くておもしろくて、引き込まれて一気に読んでしまいました。 装幀は大原由依さんです。とてもかっこよくして下さって、すごく嬉しいです。 ご購入、書籍の詳細はこちらへ→鬼の家 花房観音:書籍 _ KADOKAWA
帯を外したところです↓ 『鬼の家』帯なし 表4の蝋燭も描かせて頂きました。 『鬼の家』表4 原画はこんな感じです。 装幀が素晴らしいので、本になった絵のほうが本物のように思えます。 今原画を見ると、色が派手に感じられたりして、なんだか落ち着かない気分になります。 装画・原画 表4です。 装画・原画・表4 こうして初めてのお仕事ができたのも、これまで展示の場や塾や学校、日常の関わりの中で応援して下さった皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。 今後も続けていけますように精進致します。 9807, 9806

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