

グループ展「実践装画塾修了展 6」は18日、無事に終了致しました。ご来場頂きました皆さま、気にかけて下さった皆さま、誠にありがとうございました。
いつか仕事をしてみたい、でも自分にできるかわからないし、どうやってきっかけをつかんだらいいのかわからないと、漠然と考えていた春先のブラック・アンド・ホワイト展の頃、この装画塾の塾生募集を知り、応募しました。
これまでギャラリーダズルさんのグループ展で、ご一緒させて頂いたイラストレーター皆さんの中に、こちらの装画塾の卒塾生の方が何人かいらっしゃったことも、受講を希望したきっかけでした。 装画塾の先輩の皆さんは、お仕事をどんどんされていますし、ご一緒させて頂いた展示でも、とても楽しそうにされていて、自信がなくてまごついている私にも、いつもとても親切に接して下さいました。 近くでお姿を拝見できる、実感できる目標として、先輩方の存在があったのだと思います。
それから受講を決めた当初、実際のデザイナーの皆さんが雲の上の存在に思えて、絵を見せた途端になにもかも喝破されてしまうんじゃないかと、勝手に恐怖心を抱いていたので、第一線で活躍されているデザイナーの先生方とお話できるのは、とてもいいことなのではないかと考えていました。
さて、入塾が決まり、5月のGW中に最初の課題が来てからは、とにかくたくさん描きました。 描いては講評を受け、いくつかはありがたいことに及第点を頂きましたが、いくつかはボロボロでした。 その度に、これまでなにげなく眺めていた、プロのイラストレーターの仕事の素晴らしさに、感服しました。 また、デザイナーの先生方がとても優しく、時に厳しく、率直に絵とそれぞれの塾生に向き合ってくれることに驚きました。 (おかげさまでだいぶデザイナー全般に対するだいぶ恐怖心が薄れました…。)
4分野のレクチャーを受けた後、修了制作は文芸の海外文学チームに振り分けて頂き、藤田知子先生にご指導を頂いて、小説「泉」上下巻用の装画を2枚描くことができました。 途中私はぐるぐると迷走してしまい、かなり途方に暮れていたのですが、先生はその度に道を示して下さいました。 本当にありがたいのと、ご指導を頂いてるのにさらに迷走してしまうので、とても申し訳ない気持ちになりました。
搬入で、本の形になった「泉」を初めて見た時はとてもとても嬉しかったです。
デザインでとても好きなところは、この部分です。 「泉」の小説の中では「子どもがいなくなってしまう」という重要なシーンがあるので、下巻の装画では走っている子どもの影を描き入れたのですが、それが装丁では半分に見切れていて、子どもの不在をこういう形で表現されたのか!と、とても驚きました。(プレゼンの時に先生にお聞きしたところ、それは偶然ですとのことでしたが…。)
「泉」上巻用装画
「泉」下巻用装画
展示の様子
絵の下のインフォグラフィックは絵の制作の過程をまとめたものです。 しっかり検証しないと絶対同じ間違いをまたやりそうなので、恥ずかしいので本当はお見せしたくないのですが、ちゃんと作りました。
展示全体の様子
どの作品もとても素晴らしくて、5月から一緒に描き続け、経過を知っている事もあって、12作品すべてが揃った景色は、いつもの展示よりも嬉しく、すてきに感じました。
これは藤田先生から、塾生全員へのサプライズプレゼントです。HPで公開しているイラストと、それぞれの作風に合う本を選んで下さって、装丁に仕立てて下さいました!嬉しいです! これは去年のブラック・アンド・ホワイト展に出品したハーレクインの絵です。ハーレクインはダイヤ柄のコスチュームを着ているので、黒白で描けるなぁというだけで描いた絵でしたので、文字をまとい、本の上に載った途端、絵が急に別の意味を帯びて、とても驚きました。 なんて不気味な絵なんだろうと、ひとごとのように思いました。 「死と砂時計」、とてもおもしろくて、あっと言う間に読んでしまいました!
搬出の後、塾生から講師の先生方と、ギャラリーの村松様にメッセージカードをお渡ししました。 私は講師の先生方の似顔絵とシャーロックのカンバーバッチを描きました。
先生方のご指導を頂けたこと、塾生の皆さんとご一緒させて頂いて、楽しい時間を過ごせたこと、とても幸せでした。 これからは、この貴重な経験を活かして次へ進みます。 それから先輩の皆さんのように、誰にでも親切でありたいです。
→泉 – キャサリン・チャンター/玉木亨 訳|東京創元社9827, 9826
9月13日(火)~ 18日(日)まで、青山の gallery DAZZLE さんのグループ展「実践装画塾修了展 6」に参加します。
実践装画塾修了展 6 会期:2016年9月13日(火)~ 18日(日) OPEN:12:00~19:00 ※最終日は17:00まで 会場:gallery DAZZLE 〒107-0061 東京都港区北青山2-12-20 #101 → 実践装画塾修了展 6 gallery DAZZLE
gallery DAZZLEさん主催の、装画塾の修了制作展となります。 デザイナーの講師の皆さまに装画についてご指導頂き、12人の塾生イラストレーターが4分野に分かれて装画を描きました。 模擬装丁、イラスト、制作過程を展示致します。 先日装丁の印刷のようすを見学させて頂きましたが、どの作品もとっても素晴らしい刷り上がりで、早く本に掛けたところを見てみたくなりました。 私は翻訳小説「泉」の装画を描かせて頂きました。 お近くにお越しの際は、どうぞお立ち寄り下さいませ。
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夜の梅
梅の芳香は目に見えなくても咲いていることが分かる
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宝石のように輝く目を持ち、見たものを石に変える能力を持つ。頭髪は無数の毒蛇。 アテーナー等に手助けされたペルセウスに首を切られる。
海の航路上の岩礁から美しい歌声で航行中の人を惑わし、遭難や難破に遭わせる。 サイレンの語源とされる。
虹の女神。 イーリスはヘーラーの忠実な部下とされ、しばしば神々の伝令を務める。背中に翼を持った姿で描かれる。
オペラ「魔笛」より、夜の女王。 夜の帳から月と星を出しているところ。
愛と美の女神。ギリシア神話におけるアプロディーテと同一視される。 父であるウラノス(天空神)をクロノス(農耕神)が追放する際、(いろいろあって)海の泡から生まれたとされる。
ローマ神話の花と豊穣と春の女神。 彼女は花を支配する力を持つ。ユーノーはフローラの力を借りて、マルスを産んだとされている。
魔女によって森の中の入り口のない高い塔に閉じ込められた髪長姫。魔女はその髪をはしご代わりに塔に出入りしていた。スカートの裾には、彼女が閉じ込められるそもそものきっかけとなった、「ラプンツェル」の刺繍をいれました。
「Black&White」part 1は28日、無事終了致しました。
ご来廊頂きました皆さま、誠にありがとうございました。
今回はアルファベットシリーズを7点出品致しました。
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昨年に続いて、青山の gallery DAZZLE さんの企画展「Black&White」part 1 に参加します。
「Black&White」part 1 会期:2016年2月23日(火)~28日(日) OPEN:12:00~19:00 ※最終日は17:00まで 会場:gallery DAZZLE 〒107-0061 東京都港区北青山2-12-20 #101 → 「Black&White」part 1 _ exhibitions _ gallery DAZZLE
今回は、物語の登場人物とそのアトリビュートを、イニシャルの形で構成したアルファベットを描きました。 DMのイラストは「R」。グリム童話のラプンツェルです。
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄り下さいませ。 どうぞよろしくお願いします。
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年賀状は斉天大聖を描きました。仙桃を両手にご満悦。
印刷は活版二色刷りです。
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